スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:-- 】
スポンサー広告
聖なるイヴにラストラヴソングを
「ふわぁあ!ゆき、雪だよ虎ちゃん!」
「おー・・・・って道産子なら雪なんて見慣れてんじゃねーの?」
「そうだけど綺麗だし、やっぱりなんか楽しくなっちゃうべさ!」

そっか、と虎ちゃんは笑って空を見上げた。
あれ、雪降るといつも真っ先に走り出してたのに…。
ううん、虎ちゃんがヘンなの、今日に始まったことじゃない。
最近ずっと、なんか上の空だったもん。

「虎ちゃん、どうかしたかい?悩み事かい?」
「なぁ里栖。」

目を合わせようとしてくれないまま、静かに虎ちゃんが呟く。
「決めてたんだ、もうずっと前から・・16のクリスマスでケジメつけるって。」
「けじめ…?」
「あー、つっても明日から嫌いになるとかってわけじゃねーからな?」

話が飲み込めない。
なんの話をしてるんだろ。

頭をかいて笑ってたかと思うと、ふいに虎ちゃんは真面目な顔になった。

「いったいどうしちゃったんだべさ、虎ちゃ…っ!」

気が付くとあたしは、すっぽり虎ちゃんの腕の中に収まっていた。



しんしんと降る雪の中、聞こえるのは微かな吐息と静かな鼓動。
いつもなら何するんだべさーってすぐ離れるけど
今日は……それが出来なかった。
離れたらもうおしまい、そんな風に感じていたから…。


「これが・・・・・・最後だ。」

その言葉に心臓が大きくはねた。
虎ちゃんは大きく息をはく。
そして、抱きしめる腕の力が強くなる。

「…好きだ、里栖。昔から…いや、昔よりずっと、すげぇ好き。」

最後、最後ってなに?
どんなに大好きな絵本も『おしまい』の後には何もない。
そしていつか、忘れられてしまう…?

「…もう…これから…あたしのこと好きでいてくれないの?」
「アホ、さっき言っただろ。そういう意味じゃねーって。」

いつだって虎ちゃんは真っ直ぐあたしを見ててくれた。
側にいてくれた。
どこにも行かないって分かってたから、安心しきってた。
あたしはただ、曖昧に返事をしてるだけでよかった。
虎ちゃんの優しさにつけこんでた。
あたしは、ずるい子だった…。


だけどもうダメなんだ、最後なんだ。
虎ちゃんはもう、誰か他の女の子と、どこかへ行っちゃうんだ。
あたしはこれが、ほんとは1番こわかったのに……。

「なんで里栖が泣くんだ、俺は大丈夫だから正直に言えよ。」
「…やだ…やだよ虎ちゃん…。」
「マジかよ、そこまで嫌われてんか俺・・・。」
「ちがう…どこにも行っちゃやだって言ってるんだべさ…。」
「別に行かねーって。」
「うそだぁぁあ!うわぁあああん!」
「えー、泣き所わかんねー・・・・つか鼻水つくから泣くな。」


おとーさんにしがみついて泣く子供みたいに、暫くそうしてた。
虎ちゃんは背中をぽんぽんって、たたいてずっとなだめてくれた。

ひとしきり泣いて、おさまると虎ちゃんが口を開いた。
「悪ぃんだけどよ、今日はキッチリ結論でるまで帰せねーから。」

泣いてる間、ずっと考えてた。
今まで考えないようにしてた事も、本当の気持ちも、どうしたいのかも。
そうしてやっと、一つの答えがでた。
それはとてもとても、笑っちゃうくらいシンプルなことだった。

「…ごめんなさい。」
「そか。」
「人の話は最後まで聞きなや、おたんちん。」
「あー、あんま聞きたくねーんだけどなー。」

胸に押し付けてた頭でそのまま頭突きすると、虎ちゃんは軽くむせた。

「今まで虎ちゃんに甘えて、利用してた。だからごめんなさい。」
「おう。」
「これからも……一緒にいてほしいんだわ。」
「おう。」
「…………それだけ?!」
「あ?なにが?」


顔を見合わせ、お互いクエスチョンマーク、そして沈黙。

「え、だからこれからも幼なじみとして一緒にいましょうねってことだろ?」
「あたし一言もそんなこと言ってないしょや。」
「ちげぇの?」
「ちげぇの……っ!」

虎ちゃんは首を傾げて考え込む。
なんてニブチンなんだべさ…。
人が落ち込んでる時とか、真っ先に気付くくせに。


「もぉ!いいから黙ってあたしのこと彼女にしなや!!」
「………………は?!」
「あたしが彼女だと困る?なにか問題あるかい?!」
「と、とんでもないっス!!恐悦至極っス!!」

まだいまいち思考回路が停止気味の虎ちゃんは、目を真ん丸くしてる。
あたしはそんな虎ちゃんの頬を両手で包んだ。

「うお!」
「………ごめんなさい、長い間ずっと。」
「7年ごしの片思い・・・・終わったんか・・・・?」
「うん。」
「ありえねぇ、しんじらんねぇ、こんな結末予想してなかった。」
「虎ちゃん………すき。」


虎ちゃんは笑って、それから泣いた。
カッコ悪くてごめんって言いながら。
何度もありがとうって言いながら……。

カッコ悪くなんてないよ。
その涙は、今まで見た誰の涙より綺麗だったよ。





ごめんなさい、ありがとう、これからもよろしく。

大好きなあたしの幼なじみ兼、彼氏さんへ…。
****************************************

このお話は、二人の会話ログを忠実に残しつつ編集しました。
たくさんのありがとうを虎ちゃんに…。


Thank you and Merry Christmas !
スポンサーサイト

テーマ:Silver Rain - ジャンル:オンラインゲーム

【2007/12/25 03:20 】
日記 | トラックバック(0)
<<明けましておめでとうございますっ☆ | ホーム | テスト結果>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://corisu.blog53.fc2.com/tb.php/87-622d8210
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。