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ひみつ
晩御飯の後、いつものように洗い物をしてたあたしに
おとーさんは話があるから座れといった。

「洗い物すましてからじゃだめかい?」
「あとにしなや。」
「う…うん。」

ただならぬ気迫に押されて、あたしはおとーさんの向かいに座った。

「どうかしたんかい?」
「お前、最近ちょこちょこ怪我して帰ってきてるしょや。」
「あ、あぅ…それは…転んだりよくするから。」
「そんな嘘、いつまで通用すると思ってんだべさ。」

ずっと秘密にしてきた。
銀誓館学園が’そういう’学校だってこと。
あたしが能力者だってこと。
戦争に、あたしが参加してるってこと…。

「…あぅ。」
「あぅじゃわからん、ちゃんと話せ里栖。」

おとーさんの目がいつもと違う、厳しい目。
お仕事してるときみたいな目、少し怖い。
だけどもう…隠し通せないみたい。

あたしは全部、話した。




「……なんでそんな大事なこと今まで秘密にしてた。」
「し、心配させたく…なかったから。」
「……。」

おとーさんは腕を組んで厳しい顔をしたまま黙ってしまった。
沈黙が重いよ。

「わかった。」
「おとーさん…!」
「転校すんべ。」
「…へ?!な、なんでっ!」
「あほ、そんな危ねートコに大事な一人娘預けられるか!!」
「あ、あ、あぅ、でも、でもっ!」
「でももクソもねぇ!!」
「おっじゃまー、って…うわ、喧嘩中?
 オヤジさんが里栖に怒鳴るなんて珍しいなー。」
「あぅ~虎ちゃん~。」

ちょうどいい所で、虎ちゃんがやってきてくれた。
怒ったおとーさんは死ぬほど怖いんだもん。
あたしでも手がつけられない。

「虎!おめー知ってたんか?!里栖が能力者とやらだってこと!」
「ぅえ? お、おぅ。」
「てめぇ、バッカ野郎!!」
「ぶはっ!!」

おとーさんの容赦ない鉄拳が虎ちゃんの頭にヒット。
虎ちゃんは頭を抱えてジタバタしていた。

「な、なにするんだべさ、おとーさん!」
「知ってて里栖が戦場に行くの見守ってたんかい!」
「見守ってねぇし!俺ちゃんと守りに行ったし!!」
「…へ?」
「おとーさん……虎ちゃんも能力者なんだわ…。」
「お、おめーも?!」

殴られた頭をなでつつ「へへ」と虎ちゃんは笑う。

「なんなんだべさ…。」
「おとーさん…あたし、ひとりぽっちじゃないから…。
 戦うのは嫌だし怖いけど…おとーさんやみんなを、守りたいから…。」
「なんで…なんで里栖が戦わなきゃなんねーんだ…。
 俺の目の届かない所で……生死かけて。」
「…ごめんなさい。」

頭を抱えてうずくまったおとーさんの肩が震えている。
あたしは、はじめておとーさんが泣いてるのを…見た。
背が高くて、男らしくて、いつだって強気なおとーさんが
今はこんなに……。

辛いよ、悲しいよ、ごめん、ごめんなさい。

涙があふれてきた。
声が出なくて、ただ必死で、おとーさんを抱きしめた。
そんなあたしの頭を、虎ちゃんがあったかい手で撫でてくれた。

「…虎。」
「あいよ。」
「………里栖を守ってやってくれ…頼む。」
「わーってるって、元から全身全霊かけて守るつもりだったよ。
 だから、俺に頼み事なんてオヤジさんらしくねーことやめよーぜ?」
「虎ちゃん…。」
「…死ぬなよ、絶対、二人とも。」
「うん。」
「イエッサー!」


あたしが死んだら、きっとおとーさんは壊れちゃう。
虎ちゃんもきっと、泣いてくれるよね。
戦うことは、やめない。
守りたい大事な人がいるから…。

強くなりたい、強くならなきゃ。
今までずっと守ってくれたおとーさんを、今度はあたしが守る。
見守ってて、おかーさん。

あたしは、前へ進むから……。
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テーマ:Silver Rain - ジャンル:オンラインゲーム

【2007/04/03 23:21 】
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