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夕焼け小焼け
「里栖発見!一緒かえろーぜー!」
後ろから飛びついて抱きしめる虎太郎。
いつもならここで「こんなところでいきなり何するんだべさっ!」と
ジタバタ抵抗するはずの里栖だったが……。
「あ、虎ちゃん。」
「おろ、どうかしたか?腹でも痛ぇのか?」
「ううん、なんもだ…一緒に帰ろ。」
「おう。」

二人のの家は近所で、歩いて5分もかからない距離だ。
いつも遅刻ギリギリの虎太郎と登校が一緒になることはなかったが
帰りはこうして、たまに一緒になることがあった。

「ねぇ…虎ちゃん、あのね。」
「んー?」
「……ごめんなさい、やっぱり、なんでもない。」
「ふーん、そっか。」

虎太郎は別に興味が無い訳でも、言葉の先が気にならない訳でもない。
むしろ逆だ。
夕焼けに染まった里栖の寂しげな表情が、気になって仕方がなかった。
けれど虎太郎は、あえて聞かないのだ。
それは、強引に聞き出そうとすれば、『ごめんなさい』と言って
なお黙って、自分ひとりで抱え込んでしまう里栖の性格を、良く知っているからだ。

逆に里栖も、知ってくれているから敢えてそっけなく、それ以上聞かない
虎太郎の優しさや気遣いをよく知っていた。

二人はしばらく黙ったまま、ゆっくり歩いた。
時折強くて冷たい風が吹きぬけて、里栖の柔らかい髪を乱す。
虎太郎はただ、ぼんやり歩を進める里栖がころばないように注意しながら
頭を撫でるフリをして、髪を直してやっていた。

「虎ちゃん、あの歌、唄ってくれんかなぁ…?」
「あの歌って、どれ?俺様、持ち歌多いから!」
「昔、泣いてたあたしの為に作ってくれた、あの歌。」
「でっ!マジすか、ここで?!」
「うん、今、聞きたいんだわ…。」

虎太郎はうーんと空を見上げた後、照れくさそうにしながら
里栖にだけ聞こえるように、その歌を歌い始めた。
それはパンクスの虎太郎が唯一作ったバラードのラブソングで
里栖に聞かせるためだけの歌だった。


普段おちゃらけてばかりの虎太郎だが、歌っているときはまるで別人で
高くもなく、低くもない心地よい声をしていて…。
里栖は、虎太郎の歌声が大好きだった。
しかも自分を元気付けるために、自分のためだけに歌ってくれているのだから
心底嬉しかった。

里栖はその優しい歌声を聴きながら、心が少しずつほぐれていく気がしていた。

「ありがとうね、虎ちゃん。」
「別に、可愛い俺の里栖のためだかんなー。」



虎太郎のまだあどけない笑顔に、やっと里栖も笑顔を返した。




ゆうやけこやけで またあした

あしたは きっと また わらえるから
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協力+台詞指導 : 雅臣・虎太郎(とそのPL)


メッセでRPしてもらって出来たSSです。
虎ちゃんは結社では馬鹿キャラ(失礼)に徹してるけど
実はとってもいい子で、里栖も大好きなのです。
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テーマ:Silver Rain - ジャンル:オンラインゲーム

【2007/01/21 21:40 】
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